誰かと私の備忘録

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問題解決の考え方のセオリー「AsIs,ToBe,MECE,一次情報」

この備忘録を共有したいのは

うまくいっていない状況を改善する為に、何から手をつけたらよいかわからない人

この備忘録を読めば

問題解決の考え方の基本を知ることができます。

「AsIs」「ToBe」「MVV」「MECE」といった言葉の意味がわかります。

<目次>

はじめに

最近なんかうまくいってない。何か問題が潜んでる、あるいは見えてる問題が多すぎる。でも、何から手を付けてよいのかわからない。そんなことはありませんか?

仕事でも、家庭でも、恋愛でも、勉強でも、問題解決の考え方のセオリーは同じです。それを知っているだけでも、今の状況ややるべきことがすっきりして視界がクリアになり、気持ちが楽になります。

「AsIs(現状)」「ToBe(理想の状態)」を整理する

結論、問題解決のセオリーは、「現状」と「理想の状態」を正しく整理して、そのギャップを適切な対策で埋める。これがすべてです。

ビジネスの世界では、この「現状」を「AsIs」、「理想の状態」を「ToBe」として、よくセットで「AsIs、ToBe」と言ったりします。何かうまくいかない局面になったら、まずは「AsIs、ToBe」が合言葉。それくらい、大切な考え方です。

では「AsIs」と「ToBe」、どちらを先かというと、私のおすすめは「ToBe」からです。

なぜなら、「AsIs」の範囲は無限ですが、「ToBe」によって、整理すべき「AsIs」の範囲を適切に絞ることができるからです。

①「ToBe」を定める

「ToBe」を定める際に大切なのは、自分や自社と向き合い、気持ちに正直になること。

ビジネスの世界では、「ToBe」に類する言葉がたくさん登場します。それぞれ、世界共通の定義があるわけでないですが、自分なりに整理しておくと、混乱せずにすみます。私はこのように整理しています。

パーパス:ありたい姿。世の中や社会に対する存在意義。

ミッション:なすべきこと。世の中や社会に対する使命。

ビジョン:実現したい未来。中長期的目標。

バリュー:大切にすること。行動指針。

パーパスは社外に向けて発信され、ミッション・ビジョン・バリューは社内に向けて発信されることが多いです。また、ミッション・ビジョン・バリューを「MVV」と表すこともあります。

問題解決の「ToBe」として定めるには、ビジョンくらいが適切だと思います。パーパスでは、漠然としすぎているからです。

ビジネスから離れて、企業でなく「自分」を主語とした場合はあまりこういったことは考えたこともないのではないでしょうか。プライベートにおける「ToBe」はそもそもビジョンであることがもっぱらだと思います。一方で、周囲や家族に対する自分のパーパスやミッション、バリューについても考えてみるのは、自分自身と向き合う良いきっかけになるので、おすすめです。

②「AsIs」を正しく把握する

「ToBe」が定まったら、次は「AsIs」を正しく把握します。といっても、むやみやたらと現状を調べていてはきりがありません。「ToBe」を裏返して、うまくいっていない現状を分解していきましょう。

「ToBe」の裏返しを分解していく

”「ToBe」を裏返して、うまくいっていない現状を分解していく” 具体例を描いてみますね。コツは、分解していく際はあくまで、可能性で刻んでいくこと。この段階で、「これは違うな」と消してしまわず、あらゆる可能性を可視化することです。

例1

ToBe :商品が右肩上がりに売り上げ成長を続けている

裏返し:商品の売り上げが落ちている、あるいは停滞している

分解 :売り上げが落ちている ⇒ 販売個数が落ちている?単価が落ちている?

    さらに、販売個数ダウンは、トライヤーが減っている?リピーターが減っている?

例2

ToBe :朝、ちゃんと決めた時間に起きることができている

裏返し:朝、寝坊してしまうことが多い

分解 :寝坊 ⇒ 朝の問題?夜の問題?

    朝はアラームの音?距離? 夜はベッドにつくのが遅い?ついてからが遅い?

    さらにさらに・・・

「MECE(ミーシー)」

分解する際にとても便利な考え方、それが「MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)」です。「漏れなく、ダブりなく」の意味。

例えば、飲食店のAsIsを把握する場合に、「和食」と「洋食」について考えてみる。これはMECEでしょうか?違います。「中華」「エスニック」などが漏れています。「和食」と「外国食」であれば、必ずどちらかに分類できるので、一旦、MECEです。さらに「外国食」をMECEに掘り下げていくことになります。では、「フォーマル」「カジュアル」「トレンド」はどうでしょうか。これもMECEではありません。今度は、ダブりがあります。「トレンド」かつ「フォーマル」もあれば「トレンド」かつ「カジュアル」もあるでしょう。

漏れなく・ダブりなく。どちらが優先!?

どちらが優先と問われれば、「漏れなく」が優先です。ダブりがあっても効率が悪いだけですが、AsIsで漏れがあると、後々AsIsToBeのギャップから課題を考える際に、目の付け所がそもそも間違っていたとなりかねません。

例えば全社の経営戦略を考えるにあたり、研究面や製造面のAsIsは深く把握しているが、営業面の理解が抜け落ちていたとしたら、課題を見誤るかもしれません。また、「モテたい!」と思って髪型や服装の問題点ばかり意識していても、怒りっぽいとか時間にルーズといった性格的な領域や、はたまた口臭など別の問題を見落としたままでは結果は出ないです。

自分にとって直視しやすい、つまり、好きだったり自信があったりする領域は、おのずと既に情報豊富になっています。そうでなく、できるだけクールに全方位に眺めてみましょう。さらに、自社や自分のことだけでなく、ライバル達のこともある程度把握しておく必要があります。自分では強みと思っていても、ライバルをマジマジ眺めてみると、そうでもない場合もありますよね。

「一次情報」

「MECE」は机の上でできます。でも、そうなんですよね。事件は、問題は、会議室で起こってるんじゃない。現場で起きてるんですよね。なので、「一次情報」を意識することが大切になります。「一次情報」とは、「他の誰の手も解釈も入っていない、他ならぬ自分自身で触れて入手した情報」のこと。

今の世の中、誰かがわかりやすく纏めてくれた二次情報が溢れ、簡単に誰でも手にすることができます。だからこそ、一次情報が今、大切なのです。実際に自分で見た、聞いた情報というのが無いと、肌感覚が無いので、AsIsにしてもToBe、MVVにしても薄っぺらいものになってしまいます。

たとえば全社の経営戦略を考える為には、現場に行くこと。工場は実際にどんな設備で生産をしているのか。実際にバイヤーと商談している最前線の営業は、どんな想いを持っているのか。などなど、自分の肌感として持ちたいところです。息子に「勉強しろ!」というだけじゃなく、実際に今どんな教材でどんな単元を学んでいるのかや、学校や塾の雰囲気を知る為にたまには行事に参加することも大切ですね…!

問題の根っこの「真因」をとらえる

こうして、うまくいかない現状の「AsIs」をMECEに、一次情報もふまえて丁寧に確認することで、何ができるのか。「ToBe」を実現できない根っこの理由、いわゆる「真因」を発見することができるのです。

冒頭で、”最近なんかうまくいってない。何か問題が潜んでる、あるいは見えてる問題が多すぎる。でも、何から手を付けてよいのかわからない”と書きました。その、何から手をつけたらよいかが、わかるのです。大体において、「真因」が見つかれば話は早いです。そいつをやっつける対策を、考えていきましょう!

まとめ

今回の備忘録

問題解決に際してまずやることは、「ToBe」を定め、「AsIs」を把握すること。「AsIs」をMECEに、一次情報もふまえて丁寧に確認することで、うまくいっていない「真因」を発見することができる。

その昔、「AsIs」「ToBe」を初めて耳にした頃は、さっぱり何を話されているのかわかりませんでした。「『Love Is…』と『TUBE』なら詳しいんすけどね!ハハッ!」とトシちゃんばりに乾いた笑いで返したあの頃が懐かしい。

おすすめの一冊

記事に共感いただいた方へのおすすめ本を毎回紹介します。

「世界一やさしい問題解決の授業」渡辺健介

AsIsの把握から課題設定、対策の選定まで、学生でもわかる内容に落とし込んで説いてくれている。高校時代に出会いたかったなぁ…!でも、今読んでもほんとに、考え方の基礎がわかりやすいです。息子にもいつか進めようかな。おすすめです!