誰かと私の備忘録

日々の仕事と暮らしからの気づきや学びを「備忘録」として、同じ悩みや境遇の方向けにシェア◆おすすめ書籍も紹介◆大手企業にてマーケティング20年、現在はDX推進課長◆家ではポンコツ、妻と息子たちに教わることばかり◆昭和平成カルチャー好き◆日本マーケティング協会マイスター|生涯学習開発財団認定プロフェッショナコーチ|DXパスポート

MicrosoftOfficeからGWS(GoogleWorkspace)に移行して感じたメリット

この備忘録を共有したいのは

GWS(Google Workspace)を会社が推奨しているけれど、Microsoft Officeが使い慣れていて腰が重いなぁと感じている、どちらかといえばデジタル苦手な人。あるいは、推奨する側の部門の人

この備忘録を読めば

デジタルが苦手でも体感できる、実使用におけるGWSのメリットを知ることができます

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<目次>

はじめに

今まで、私の会社は基本的に「Microsoft Office」を使っていました。いわゆるエクセル(Excel)、ワード(Word)、パワーポイント(PowerPoint)といったツールたち。でも、メールはアウトルック(Outlook)じゃなくてGmail、カレンダーもGoogle Calendarがベースになっているrakumoのカレンダーを使っていました。そこでコスト面を考慮し、「Google Workspace」に全部統一してはどうかという話が経営企画やIT部門から起案されたのですが、なかなか進まず。

大半の社員から、新しいツールに移行するのは面倒だと敬遠されているのです。かくいう私もその一人でした…。が、私自身がDX推進する立場に異動になり、Google Workspaceのツールを私も実際に自分で試してみることにしました。

使ってみて、結論から言うと、Google Workspace、なんて便利なんだ。本記事では私が、今まで使っていたMicrosoft Office、そしてrakumoのカレンダーと比較して、感動したポイントを共有します。もしかしたら今までのMicrosoft Officeでもやろうと思えば出来ていたこともあるかもですが、デジタル音痴の私には少なくとも使いこなせていませんでした。※ちなみに、Microsoft OfficeとGoogle Workspaceのツール対応表はこちら

GWSを使って感動したこと!

全体

  • 常に自動保存されている!今までの人生でどれだけ上書き保存に神経を使い、時間を費やしてきたか。大事な資料作ってる時ほど、パソコンが突然固まったり電源が落ちる。あれ、なんでなんでしょうね。往年のマーフィーの法則。だから、「あ、上書き上書き!」とマメに上書きしてきた。でももう、なんの不安もありません。究極、パソコン壊れても大丈夫。無敵になった気分!
  • マメな上書き保存のクセづけで、逆に「わぁ、間違った状態で上書きしてもうた!」なんてことも多々あった。大丈夫、履歴ごとにバージョン取り戻せるから。今まではバージョンごとに別名保存してファイルが大量発生することもあったけど、今後はスッキリ!
  • ファイルはメールにリンクを貼り付けてやり取りする。「添付」という文化とさよなら。ということは、そう、メールが重くならない!!添付ファイルが重すぎて送れないなんてこと、もう気にしなくてOK!長いチェーンメールの下の方にあるあのファイルもこのファイルも、さくさくリンクで開ける。さらにさらに。送信してしまってからファイルの内容の間違いに気づいても、しれっと修正できる!これはすごいメリット!
  • 同じ資料を、協働で同時に編集出来る(もちろん、閲覧やコメント挿入だけに制限する設定も可)。「誰かが開いているから編集できない」なんてストレスはナシ!会議ギリギリまで同時修正可能。議事録、議事メモも孤独に一人で書かなくても、みんなでその場で書き込める。会議終了後には、議事録ほぼ完成!
  • 資料は個人のパソコンの中でなくクラウドにあるので、パソコン開かなくてもスマホからちゃちゃっと資料更新できる。通勤や移動中とか、プライベートのふとした時に思い浮かんだアイデアを書き留めれるのも嬉しい。
  • 資料ファイルも、メールも、カレンダーの予定も、なんだって検索で探せる。流石Google、フォルダの奥深い階層にファイルを探しに行って開くのではなく、検索で一発で探し当ててリンクを開くという、インターネット検索をやっている感覚!
  • 同時に閲覧や編集が出来るので、会議の参加者が、その資料の何処を見ているかがわかる。見ている箇所やページにその人のアイコンが出る。上司や先方が気にしている場所がわかって、これ意外に便利。
  • 「ファイル」⇨「名前をつけて保存」じゃなくて、ファイルそのものの画面に名前の欄があるのが楽ちん。ファイルを編集している最中に、一旦閉じなくてもファイル名の変更が出来る。これ地味に快適。

Google カレンダー

  • AIが、参加メンバーが共通で空いている時間を探してくれる!神ですか。偉いさんの秘書さんや事務さんもこれは大助かりのはず。
  • 予定の移動がドラッグ&ドロップで超楽!他人の予定をコピペできる。削除もDelete keyで簡単。編集もダブルクリック。すっごく直感的。
  • 「勤務場所」の登録が便利!在宅もぼちぼちあるので、顔見て話したいことがある場合とか、リアル会議を開催したい時とかに一目でわかるので便利。
  • カレンダーが、自動でリマインドしてくれるからリマインドメール不要!
  • カレンダーに場所を打ち込むだけで、すぐにgoogleマップと連動!

Google スライド

  • 資料の中に、リンクで他の色々な情報を貼り付けられる!バックアップに全部の資料を入れておくのはもう古い。上層部からの質問に対し、バックアップの中のどこにあったっけ…みたいにおろおろ探すなんてことにはもうならない。
  • 動画の貼り付けも超簡単。パブリックなYou Tubeなどの動画もリンク貼るだけだし、自分の動画も同じDrive内に置いておけばリンク貼るだけ。
  • 他の人がそれぞれ資料の何ページを見ているのかがわかる。会議中にキーマンがどこを気にしているかの把握ができたりして、意外に役立つ機能。

Google ドキュメント

  • 概要欄から、そのドキュメント内で項目ごとにリンクで飛べる。例えば定例の会議の場合、毎回日付を冒頭に記載しておけば、1個のファイルに巻物形式で保存されていき、日付ごとに別ファイルで作成しなくて良い!
  • カレンダーと連携して、MTタイトルや参加者を自動で記載してくれる!

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GWSで少しやりにくさを感じること

良いこと感動したことがもっぱらなのですが、やっぱり、やりにくさや使いにくさを感じることもあります。

  • パワーポイントで作った資料をスライドで開くことができるのですが、デザインが崩れます。文字や画そのものはパーツとしてあるので、ゼロから作り直すほどの手間ではなく、自分で整えることは可能です。でも、何ページもある資料だったりするし、それを修正するとなるとこれはけっこう憂鬱な作業です。また、社外の取引先がパワーポイントの場合、お互いにPDF化してやりとりすることになります。
  • パワーポイントだと、全囲みして「図として保存」あるいは全囲みコピー(orカット)して図としてペーストが出来たのですが、スライドだと、それができない。これ、SNSやブログに挿入する際にだいぶ面倒だなと。まぁ、スクショしてトリミングすればよいのですが。
  • 添付ファイルは受け取れば基本的には必ず開くことができますが、リンクの場合は、権限がなくて開くことができないという不具合がたまに発生します。共有範囲の設定等がやや面倒。ただ、基本的にはマイドライブに保存されたファイルであれば社内であれば問題ありません。社外の際はセキュリティ設定上、ちょっと不便です。社外の方もアクセス可能なドライブをつくる、あるいはPDFでのやりとりになります。

実際にGWSを自分で使ってみて感じたこと

1.ツールだけでなく働き方を変えることが大切

今までのMicrosoft Officeやrakumoに比べて、Google Workspaceの使い勝手に感動した私。でも、ひとつ大事なことがあると思っています。それは、「我々はこれから、どんな働き方をしたいのか」です。今後Google Workspaceを全社で推進していくにしても、使う社員の意識や働き方が変わらないと、あまり今のMicrosoft Officeと変わらないのではないかと感じています。

例えば、せっかく共同編集ができるようになっても、議事録係を一人に任せていては、その機能は意味がありません。スライドの資料の中にリンクを貼り付けられるのでページ数は随分減るはずですが、ページ数が多いのが美学という文化であれば、変わらないでしょう。カレンダーから会議の招待案内や辞退連絡が飛ばせるようになっても、別途メールもしないと無礼だとされる組織風土では、意味がない。せっかく検索で資料が探せるのに、Office時代の複雑なフォルダ構造をそのままドライブに持ち込むのもナンセンス。個人のパソコンの中でなく、誰もがアクセス出来るクラウドに資料保存するのがメリットですが、透明性に抵抗があり、多くのファイルの共有設定を自分や自グループだけに設定していてはそのメリットの効果も薄いでしょう。

ツールを入れるだけでなく、会社としてどんな働き方をしていきたいのかを考えることが、まずとても大事だと思います。

※ちなみに、今回の記事で書いたような機能って、ほぼ全て、Microsoftが2020年に発表した「Microsoft365」でも機能としてはできます。が、検索や共同編集、透明性といった思想はGoogle Workspaceの方が細部にまで現れていると感じます。

2.新しい事をせねば、新しい景色は見えない

冒頭に書いたように、昨年までマーケティング部門にいた時は、私は正直、会社の意向だと知りつつもGoogle Workspaceに対して否定的でした。Office、特にパワーポイントでの資料作成に慣れきっているし、今更新しいツールの使い方を覚えるのは面倒くさい。しかも今までの資料の体裁が崩れてしまう。目の前の仕事でいっぱいいっぱいなのに、そんなことに時間を使っている暇はない。そんな気持ちでした。

でも今回、異動がきっかけで使わざるを得なくなり、使ってみて、すごく便利だったり、働き方そのものが改善された体験を私は得ることができた。世の中ではとても便利なツールやサービスがどんどん生まれてきているのに、少しの手間を惜しむばかりに、時代に取り残されていたなぁと強く感じました。ただ、未だに、「変わりたくない」人達の気持ちもわかる。だって、忙しいんだもの。私は今、どちらの気持ちもわかるので、今回の記事のような実務観点のメリットを共感性高く、社内に伝えていきたいと思います。

まとめ

今回の備忘録

Google Workspaceは働き方を変える可能性を秘めたサービス。変化を面倒に感じて腰を重くせず、とにかく経験してみることで、今まで想像できなかった便益を享受することができるかも。

おすすめの一冊

記事に共感いただいた方へのおすすめ本を毎回紹介します。

「Google Workspace 完全マニュアル」秀和システム

他のGoogleマニュアル本には意外に載っていない、スライドやドキュメント、スプレッドシートは勿論、その他GoogleCHATや、アンケート機能のGoogleフォームやWEBサイト作成のGoogleサイトまで説明してくれているので、重宝します!