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仕事もプライベートも毎日ぼちぼちで、もっと自分を奮い立たせたい気持ちのある人
この備忘録を読めば
中畑清さんの考え方を通して、自分を奮い立たせるために効果的な考え方を知ることができます
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<目次>
はじめに
皆さん、最近の調子はいかがですか?
「まぁ、なんとかね」「ぼちぼちかな」
私も、そう答えることが多いです。そんな風に答えた方に、本記事では元読売巨人軍選手・横浜ベイスターズ監督の中畑清さんのエピソードを紹介します。きっと元気が出てくるはずです!
自分を奮い立たせる方法①『絶好調!』の自己暗示
どんなときでも、24時間、絶好調!
まだ中畑さんが若手の頃。
長嶋監督に調子を聞かれて「まぁまぁです」と答えたら、それを見てた土井コーチに「まぁまぁなヤツを使うわけねぇだろ!いいか、ウソでもいい。どんな時でも絶好調ですと言うんだ!この言葉を忘れるな」と怒られた。
それからは、絶不調な時もいつでも、監督やコーチはもちろん、取材陣にもファンにも、聞かれてもないのに『絶好調です!』と言い続けたそうです。そうしたら、レギュラー陣のケガや中畑さんの普段の努力も相まって出番がもらえて、結果も出るようになってきた。
背番号24と絡めて『24時間、絶好調!』と自分に暗示かけてたら、人生変わってったというんです。すごいですよね!!
「言霊の力ってすごい」ってよく言われますが、それをまさに実践、体現されてるエピソードだと思います。
とはいっても絶好調じゃない時は・・・
「とはいっても、自分、今、絶好調じゃないし・・・」「どちらかといえば不調だし・・・」という気持ちになる方もおられるかもしれません。私もそうです。
でも、中畑さんはこうおっしゃいます。「自分は長嶋さんや王さんのような一流ではない。一流なら何打席もヒットが出なければスランプだろう。しかし自分のような選手にとっては、ヒットが出ないことは普通のこと。凡退が続いてもそれはスランプではない」と。
結果が出ない期間もそんな風に自分に言い聞かせて、『絶好調!』と唱え続けたんですね。そのことを知って私も、「そうか、自分も一流なんてほど遠い。結果が出てなくて普通かぁ」と目から鱗の発想の転換ができました。
というわけで、中畑さんに学ぶ、自分を奮い立たせる方法その1は、「どんなときでも、『絶好調!』と自分に暗示をかける」です。
自分を奮い立たせる方法②「自分以外の誰か、何かのために!」
ファンを大切にする「エンターテイナー」
中畑さんの代名詞になっている、応援歌の『燃えろ!』コール。
“燃えろキヨシ男なら、ここで一発キヨシ ♪”
明らかにその客席からの地鳴りのような燃えろコールに応えようと力んでしまい、どん詰まりとか自打球でズッコケる場面も多かったですが笑、そんな中畑さんが大好きでした。
守備でも長嶋さんばりの派手なジェスチャーで、観ているお客さんをすごく楽しませてくれました。プロ野球選手でありながら、本当に「エンターティナー」だったと思います。
引退の年の、リーグ優勝を決めた試合でも、ゆうゆうセーフなタイミングでセカンドベースにヘッドスライディング。シーズン最終試合でもホームラン、近鉄に勝って日本一を決めた現役最終試合でもホームラン。ニックネームの「ヤッターマン」さながら、「やったー!」とバンザイしながらダイヤモンド一周する姿、昨日のことのように思い出します。それくらい、中畑さんのパフォーマンスは子供時代の自分にも鮮烈でした。
引退されてから、中畑さんはご自身のホームページを作り、掲示板でファンと交流をされていました。かくいう私も、何度か中畑さんと会話させていただいたことがあります。サインも送っていただきました。当時インターネットはまだ普及しはじめた頃で、そんな風にファンとの交流に使っている有名人は少なかったので、そのファンサービス精神にも感動したものです。
ベイスターズ監督になっても「ファンを大切に」
そして横浜ベイスターズの監督になってからのファンサービスも、すごかった。負けた時も必ず試合後のインタビューに応じて、中畑さんらしい喜怒哀楽の表現でファンに寄り添ってくれていました。
その結果、観客動員数も、中畑さんが監督になってから1試合あたり約1,400人も増えました。『熱いぜ』『せこいぜ』『情熱野球』なんてキャッチフレーズも楽しかったです。
中畑さんは監督就任当時、「お客さんに観にきてもらって収益を上げる。スポンサーがつく。自分たちはお客様から給料をもらっているということを思えば、ファンサービスが大切なのは当たり前」とおっしゃっていました。
決して強くはなかったけれど笑、当時のDeNAは観ててすごく楽しかった。6年連続の最下位を脱出しただけで、すごく興奮しました。
そんな横浜ベイスターズが、ついに悲願の日本一。始球式から解説も務めた中畑さん、感極まって涙ぐんでましたね。「本当に強いチームになった」と仰ってましたが、筒香、桑原、宮崎はじめ自分の育てたメンバーが目の前で活躍して日本一を勝ち取り、感無量だったでしょうね。私もテレビの前でちょっと泣けちゃいました。
マズローの6段階目の欲求「自己超越欲求」
さて、「マズローの5段階欲求」をご存じの方も多いと思います。人間の欲求は「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現の欲求」の5段階に分かれているという理論ですね。実は、さらに6段階目があることはご存じでしょうか。マズローが晩年に提唱たものです。それが、「自己超越欲求」。「自分が~したい、~でありたい」というレベルを超越して、「誰かのために、世の中や社会のために」というレベルになるということ。
人は、「自分のために」だけでなく「誰かのために」にという思考になったら、大きなパワーを発揮できる。
それはマズローさんだけが言っているのでなく、いろんな人が言っていますし(KinkiKidsジェットコースターロマンス「守る誰かができた時に 男って強く変われる」とか、キン肉マンが仲間や相手を想った時の火事場のクソ力とか・・・笑)、みなさんも、思い当たる節がある方もおられるのではないでしょうか。
イチローさんも引退会見で、「ある時までは、自分のためにプレーすることがチームやファンのためになると思っていたけれど、ニューヨークに行ったころから、人に喜んでもらうことが一番の喜び、エネルギーになった」とおっしゃっていました。
中畑さんは、私のようなただの素人が失礼を承知でいうならば、明らかに、「ファンのために」という意識のおかげで、実力以上の成績を残されたと思います。そして私たちは、だからこそ、中畑清という選手に魅了され、のめり込み、大好きだったのです。
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日本プロ野球初代労組委員長
そんな中畑さんの自己超越欲求のもうひとつの表れが、日本プロ野球の初代労働組合委員長を務められたことです。
当時の日本プロ野球界は、経営側であるプロ野球機構が赤字を盾に、選手の希望をことごとく呑まない状況でした。こんな夢のないことでは野球界はすたれる、今後できるであろうプロサッカー界にどんどん人気を持っていかれる。問題意識を持った中畑さんは労働組合を創り、初代委員長に就任されたのです。
最低保証年棒の引き上げや、オフシーズンの休みの明確化など、色々な改善を実現されました。今でこそ当たり前の、一定期間同一球団で働いた選手が自由に移籍をできるFA宣言の権利も、中畑さんが労働組合を創ったからこそ。野茂も松井もイチローも大谷も、大リーグで活躍できるようになった背景には、そんな歴史があります。
本業ではない勉強が必要ゆえに、試合のあとに夜中まで資料を読み込むこともあったそうです。それでバッティングの成績が下がると、組合にうつつを抜かしているからだ、本業をわきまえろと言われることもありました。プロ野球機構側からは目の敵のように扱われ、球団においてもトレード要員にあげられることも。
でも、それでも中畑さんがこのミッションにこだわり、やりとげることができたのは、「プロ野球選手みんなのため。そして未来の野球界のため」という思いがあったからでした。中畑さん自身はスター選手ですからすでに年棒も高く、巨人から移籍したいなんて気持ちもなかったので、本来はこんな誰もやりたがたない役割を背負い込まなくてもよかったはずです。中畑さんの、「自分以外の誰か、何かのために!」という志の高さに頭が下がります。
というわけで、中畑さんに学ぶ、自分を奮い立たせる方法その2は、「自分のためだけでなく、他の誰かや何かのためにがんばろうという志を持つ」です。
家族のため、チームのため、お客さんのため、会社のため、世の中のため・・・。
身近なところで、少し想いを馳せてみるだけでも、パワーが生まれるかもしれません。
中畑さんを見習おう!
小学2年の時に後楽園球場で、試合前の練習中にネット裏から「キヨシー!!」と声をかけたら振り向いてくれた、あの日から中畑さんの大ファンになりました。
声を枯らして応援していた子供の頃の習性で、おじさんになった今も、自分を奮い立たせたい時、中畑さんの応援歌を自分自身に知らず知らずのうちに口ずさんでる私がいます。『燃えろ!』と。
さらにこれからは私も、『絶好調!』を口癖にしようかな。中畑さんを見習って。
というわけで冒頭の質問をもう一度。
”皆さん、最近の調子はいかがですか?”
まとめ
今回の備忘録
自分を奮い立たせるために、下記2つが効果的。
① どんなときでも、『絶好調!』と自分に暗示をかける
② 自分のためだけでなく、他の誰かや何かのためにがんばろうという志を持つ
中畑さんを見習って、意識してみよう!