この備忘録を共有したいのは
アイデアを考えることが必要な仕事をしていて、なにか良いアイデア発想法がないかなぁと感じている人
この備忘録を読めば
おもしろいアイデアを思いつくのに手軽かつ効果的な方法『強制結合』がわかります
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<目次>
- はじめに
- 普通なら出逢わないコトバ同士を掛け合わせる
- 掛け合わせ実例
- 『強制結合』効果的なやり方
- 『強制結合』やってみた具体例
- 生成AIに強制結合でアイデアを考えさせる
- まとめ
- アイデア発想やプロンプトの参考リンク
はじめに
みなさんはアイデアはどうやって生まれると思いますか?
アイデアは基本的に、何もないところから突然降ってきたり湧いてくるものではありません。アイデアは、自分の中の“既知(知っている情報)”と“既知(知っている情報)”との掛け合わせで生まれるものです。
その掛け合わせを、強制的にやってアイデアを生み出してやろうというのが、今回ご紹介する『強制結合』です。『強制発想』とか『強制連想』と言う方もいます。
普通なら出逢わないコトバ同士を掛け合わせる
『強制結合』のやり方は簡単。普通なら出逢わないコトバ同士を組み合わせ、掛け合わせてみる。百聞は一見に如かず。実際に、普通なら出逢わないコトバ同士が掛け合わさったコンセプトをたくさんご紹介しましょう。
掛け合わせ実例
- 職業×子供=『キッザニア』
- スキマ時間×ジム=『chocoZAP』
- 本屋×ホテル= 『BOOK AND BED』
- ビール×健康=『機能性ビール』
- 仕事×パジャマ=『パジャマスーツ』
- 記憶喪失×野球=『忘却バッテリー』
先日、『オケ老人!』という小説を読みましたが、面白かった。これはオーケストラ×老人。もう、設定から面白くなることが約束されてますよね。
教師ドラマは、『強制結合』のオンパレード。教師は真面目で誠実(であってほしい)というイメージが強いので、崩しにかかりやすいのかもしれませんね。
- 教師×極道=『ごくせん』
- 教師×冷徹=『二月の勝者』
- 教師×不良=『GTO』
- 教師×不良×弁護士=『ドラゴン桜』
探偵モノも同様、バリエーション豊か!
- 探偵×高校生=『金田一少年の事件簿』
- 探偵×小学生=『名探偵コナン』
- 探偵×芸人=『探偵!ナイトスクープ』
- 探偵×神父=『ブラウン神父』
- 探偵×猫=『三毛猫ホームズ』・・・ まだまだありそうですね。
ちなみに、子供向けのコンテンツだとやっぱり、みんな大好きおシモネタとくっつけるのが鉄板ですね笑。まさに、普通なら出逢わないコトバとコトバのマリアージュ、THE『強制結合』。うーん、浪漫。
- 教師×うんこ=『うんこ先生』
- 探偵×お尻=『おしりたんてい』
これら実例のアイデアが実際にどんな経緯で生まれたかはさだかでありませんが、『強制結合』の発想法からもアプローチが可能ということで紹介しました。
『強制結合』効果的なやり方
『強制結合』はもちろん、何もない状態で頭の中だけでもできます。でも、発想の刺激物があるとより効果的に進めることができます。
たとえば・・・
- トレンド雑誌に出てくるコトバを掛け合わせる
- 辞書を適当にめくったページのコトバを掛け合わせる
- 街を歩きながら、見えたものを掛け合わせる(対象が広すぎるので、”青色の見えたもの”などのようにしばりを設けるのがおすすめ)
- しりとりしながら、出てきたコトバを掛け合わせる・・・ などなど。
具体的な手法としては、Excelやスプレッドシートの行と列にコトバを羅列して、掛け合わせていく。あるいは、付箋やカードにコトバをたくさん書いて、せーの、で2枚選んで掛け合わせるなどがあります。
掛け合わせのコツ
①アイデアを出したい領域を念頭に
まずひとつめのポイントは当たり前ですが、アイデアを出したい領域を頭においたうえで掛け合わせるということです。アウトプットはその領域に着地させる。でないと、ただの妄想遊びになってしまいます。
②アイデアを出したい領域×片方のコトバでもOK
選ばれた2つのコトバを掛け合わせてアイデアを考えるのが難しければ、片方のコトバだけを採用して掛け合わせるでもOK。柔軟にいきましょう。
③掛け合わせる間の距離が遠いほど面白い
上述のたくさんの実例をご覧いただいてもわかるように、掛け合わせる両者の距離が離れているほど面白いです。そもそも、笑いはズレから生まれるもの。思いもよらない組み合わせほど、ユニークなアイデアになります。
④コトバの周辺のコトバも連想しよう
選ばれたコトバそのものだけでなく、そのコトバからイメージするコトバまで発想の幅を広げて、柔軟に掛け合わせていきましょう。
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『強制結合』やってみた具体例
では、こんな感じ、というのをお伝えすべく、実際にやってみましょう。
チョコレートの新商品アイデアを考えます。
掛け合わせるコトバは、「身体の部位」と「手元の雑誌に出てくるコトバ」でやってみます。
「身体の部位」は、「髪」「頭」「顔」「耳」「首」・・・などと羅列していきます。「手元の雑誌に出てくるコトバ」は、気になるコトバを選んで羅列していきます。今回は日経トレンディから、「寄付」「レベルアップ」「薄皮」「ながら」「推し活」「忍者めし」「やみつき」・・・など羅列。
Excelやスプレッドシートに表形式で書き込んで、眺めながら掛け合わせを選ぶもよし。
付箋やカードにして、せーの、で1枚ずつ選んで掛け合わせるもよし。ただしその場合は、この組み合わせだとアイデア出ないな、と思ったらすぐに次の組み合わせに移るのが良いです。
選んだコトバは「耳」と「ながら」。
こんなアイデアはどうでしょう、「耳たぶみたいなプニプニ食感で、噛みながら仕事してたらリラックスできるチョコグミ」。
あるいは、片方のコトバ、たとえば「肝臓」だけ採用して、「二日酔い対策に良いウコンチョコ」。
しょーもないアイデアですが、『強制結合』によるアイデア創出、イメージつかんでいただけましたでしょうか。
生成AIに強制結合でアイデアを考えさせる
便利な世の中になりました。こういったアイデア創出を、いまや生成AIにやらせて、膨大に出てきたアイデアから我々は選ぶ、なんてことも効果的です。
Chat GPTに、強制結合でチョコレート新商品アイデアを考えてもらいました。使用したプロンプトはこちら。
GPT氏の考えたアイデアはこちら。私のアイデアとどっちがいいでしょうか?笑
強制結合アイデア創出プロンプト(コピペOK!)
「〇〇」にアイデアを出したいジャンルを入れて、自由にご活用ください。
#役割
あなたはマーケティングに精通していて、これまでも数多のヒット商品を連発してきた、優秀なマーケッターです。
#依頼
{#コトバ①}{#コトバ②}からひとつずつコトバを選んで強制結合して、〇〇の売れそうな新商品アイデアを5案考えてください。
#コトバ①
「」 「」 「」 ・・・
#コトバ②
「」 「」 「」 ・・・
#出力形式
・それぞれのアイデアのコンセプトをわかりやすく記載してください。
・それぞれのアイデアについて、どのコトバとどのコトバを強制結合したかを記載してください。
#念押し
・ステップバイステップで論理的に考えて提案してください。
・できるだけユニークで、大ヒットしそうなアイデアを期待します。
まとめ
今回の備忘録
アイデアは、”既知”と”既知”の掛け合わせから生まれる。その掛け合わせを強制的にやってアイデアを生み出してやろうというアイデア発想法が、『強制結合』。この手軽で効果的な手法で、アイデアを考えてみよう。生成AIを使うのもおすすめ。
そういえば、私の大好きなバンドの名前も強制結合だなぁ。
大人×子供=『Mr.Children』。
アイデア発想やプロンプトの参考リンク
アイデア発想に関しては、是非こちらの記事もご覧ください。
本記事内で使用したプロンプトは、こちらの記事で紹介しているFMTにのっとって作りました。Chat GPTなど生成AIのプロンプトに興味のある方はこちらの記事も是非ご覧ください。