誰かと私の備忘録

日々の仕事と暮らしからの気づきや学びを「備忘録」として、同じ悩みや境遇の方向けにシェア◆大手企業にてマーケティング20年、現在はインターナルコミュニケーションリーダー◆家ではポンコツ、妻と息子たちに教わることばかり◆昭和平成カルチャー好き◆日本マーケティング協会マイスター|生涯学習開発財団認定プロフェッショナコーチ|ITパスポート

良い仕事をする為の社内政治のやり方!(ステークホルダー管理)

この備忘録を共有したいのは

  • 組織の中で仕事をしている方
  • 何かしらのプロジェクトの中心メンバーになった方

この備忘録を読めば

組織の中で仕事をスムーズに進めたり、仕事以外でも、プロジェクトを成功させるために効果的な「社内政治」の心構えを知ることができます

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<目次>

はじめに

突然ですが、『社内政治』ってやってますか?
『社内政治』って、なんか、響きが良くないですよね。でも私は、「出世の為の社内政治」は興味ないですが、「良い仕事をする為の社内政治」はすこぶる積極的にやっています。

良い仕事をするための『社内政治』

私にとって、良い仕事をする為の『社内政治』とは、「その仕事に関係する登場人物を広く適切に理解し、敵を作らず、味方を増やすこと」。敵とまでいかなくても、反対勢力を極力作らずに減らしていき、応援してくれる好意的な味方を増やすことが、仕事をスムーズに進めるうえでとても大切です。

① ステークホルダーが誰かを把握

ちょっとカタカナを使うと、この「登場人物」のことを『ステークホルダー』と言います。何かしらの仕事やプロジェクトに、影響を及ぼすか、影響を受ける(と思っている)人たちのこと。

ステークホルダーは広範囲に渡ります。例えば私は「社内向け独自AIの作成・導入」というプロジェクトを推進していました。その際のステークホルダーは、下記の面々が想定されます。

  • 最終決裁者である社長
  • 開発に関わるシステム部門のメンバーと、その部門長
  • そのAIを最も使う部門のメンバーと、その部門長
  • 今の業務がそのAIに置き換わられそうなメンバーたち
  • ニュースとして扱いたい広報部門
  • 安全性を懸念するセキュリティ部門や法務知財部門
  • 費用対効果が気になる財務部門  などなど。

まず社内政治の第一歩は、自分が進めようとしている仕事やプロジェクトに対するステークホルダーが誰なのかを、自分の周辺だけでなく、広い視野で、正しく洗い出すことです。

② ステークホルダーごとの期待や不安を理解する

そして次にやるべきは、ステークホルダーたちそれぞれが本件に対して期待していること、不安に思っていることを理解し、把握すること。

わかりやすい例として、5年生のクラスの文化祭の出し物で「お化け屋敷」をやることになった際のステークホルダーを整理してみます。

例:文化祭の出し物に関わるステークホルダー

ステークホルダー 期待・不安
クラスの生徒 できるだけ怖くして、お客さんをビビらせたい!
担任の先生 学校のルールを守り、安全に運営して欲しい!
文化祭実行妬員 文化祭全体を成功させたい!
来場するお客さん 楽しく怖い体験をしたい!
校長先生 学校の名前に働く事故が起きないように欲しい!
近所の住民 にぎやかないいイベント。しかし音がうるさいと困るかも?
出し物に必要な業者 準備に必要なアイテムを売りたい!

③ ステークホルダーの優先順位を考える

よく問題になるのが、ステークホルダーごとに意見が異なる場合です。たとえば、

クラスの生徒「怖いネタを増やそう!みんなビビらせたい!」
担任の先生「一般のお客さんもいるから、節度は守ってね!」
お客さん「幼稚園の妹も連れていくから、怖すぎないといいな…」

こんな時は、各ステークホルダーの中で、誰を優先するかを考えましょう。今回だと、基本的には1番大切にすべきはお客さんの声だと思います。だとしたら、お客さんの期待や不安に沿ったアクションを軸に、他のステークホルダーの意見もふまえたアイデアを考えていきます。たとえば、怖さレベルを二段階に分けて選べるコースにするなど。

ステークホルダーの優先順位の考え方

ステークホルダーの誰を優先すべきか悩む場合は、プロジェクトに対する興味関心の度合いと、実際の権限や影響力の大きさを考えてみましょう。当然、その度合い・大きさが高いステークホルダーが優先です。そのステークホルダーの期待や不安に沿ったアクションを起こし、味方にしていくことが重要になります。

「社内政治」は「プロジェクトマネジメント」の一環

「社内政治」と言ってきましたが、今日紹介した仕事の進め方は「ステークホルダーマネジメント(ステークホルダー管理)」という「プロジェクトマネジメント」というスキルの一部です。その仕事に関係する登場人物を広く適切に理解し、敵を作らず、味方を増やす。文化祭の出し物を事例にあげたように、会社の仕事だけでなく、町内のイベントや、学校のPTAみたいなものだって、プロジェクトには何だって活かせるスキルです。

そして組織の中で仕事をするうえで、この考え方は常に頭においておくとよいです。特に、何かのプロジェクトを中心メンバーとして進めることになったら、是非、皆さんも『社内政治』をポジティブに意識してみることをお勧めします。

まとめ

今回の備忘録

組織の中で仕事をスムーズに進めたりプロジェクトを成功させるためには、その仕事に関係する登場人物を広く適切に理解し、敵を作らず、味方を増やすことが大切。これは「プロジェクトマネジメント」スキルの一部である、「ステークホルダーマネジメント(ステークホルダー管理)」。

  1. ステークホルダーが誰かを把握
  2. ステークホルダーごとの期待や不安を理解する
  3. ステークホルダーの優先順位を考える

これらを意識して、ポジティブに「社内政治」やっちゃいましょう!