誰かと私の備忘録

日々の仕事と暮らしからの気づきや学びを「備忘録」として、同じ悩みや境遇の方向けにシェア◆大手企業にてマーケティング20年、現在はインターナルコミュニケーションリーダー◆家ではポンコツ、妻と息子たちに教わることばかり◆昭和平成カルチャー好き◆日本マーケティング協会マイスター|生涯学習開発財団認定プロフェッショナコーチ|ITパスポート

映画&小説「遠井さんは青春したい!」感想。ジェルに学ぶリーダー像

この備忘録を共有したいのは

・すとぷりジェルくんの映画「遠井さんは青春したい!『バカとスマホとロマンスと』あのショート動画がついにアニメ映画化www」を観た人

・学校や部活、会社の職場でリーダーポジションを務めることになった人、あるいは務めているが経験の浅い人

この備忘録を読めば

主人公ジェルの考え方や行動から、リーダーシップのあるべき姿を学ぶことができます

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<目次>

はじめに

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2025年夏、すとぷりジェルくんの初の映画「遠井さんは青春したい!『バカとスマホとロマンスと』あのショート動画がついにアニメ映画化www」が公開されました。

二男がジェルくんのYouTube「ジェルちゃんねる」が好きで、一緒に観にいってきました。

正直あまり期待せずに席に着いたのですが、とても面白かった。惹きこまれたし、勇気をもらった。心が動きました。

なにより感銘を受けたのは、主人公ジェルの一挙手一投足が、私の理想のリーダー像だったことです(ジェルくんはそんなこと意識せずにこの映画を創られたんだと思うけれど)。

本記事では、ジェルの考え方や行動から、リーダーシップにおいて私が大切だと思うことをシェアしたいと思います。学校や部活で、職場で、リーダーの役割を担うことになりたての方の参考になれば嬉しいです。

注意!以下、物語のネタバレあり

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ジェルの考え方や行動から学ぶ、理想のリーダーシップ

それではここから、物語の時系列に沿って、ジェルから学べる、リーダーに大切な心構えや考え方や振る舞いを順々に紹介していきます。

① ビジョンを示す

「青春ロマンス部」の活動について「YouTuberとかインフルエンサーになるってこと?」と尋ねる遠井さんに、ジェルは「いや、俺たちが何者になるかはどうでもいい。俺たちの動画を見た人に、青春やロマンを感じてほしい。自然に笑顔になってもらいたいんだ」と、部の目指す理想の姿を伝えます。

「フォロワーを増やす」「インフルエンサーになる」といった目先の達成目標でなく、それら目標を達成した先に実現したい、わくわくするような理想の姿を伝えているのがポイント。

ジェルは被せます。「こんな少人数の俺たちの活動が、何百何千万人の人に届いて笑顔になってもらえたら…こんなすごくて嬉しいこと、なくない?」と。もも、サタン、ゆり、それに遠井さん。みんなそれぞれ、ジェルが示したこのビジョンに心を動かされて目を輝かせます。この、メンバーの目が輝くような理想の姿、つまり「ビジョン」を示すことがリーダーの大切な役割のひとつです。

『星の王子様』の作者であるサン=テグジュペリの言葉に、こんなものがあります。「船を造りたいのなら、材木採取のために人を森に集めたり、仕事を割り振って命令したりする必要はない。代わりに、彼らに広大で無限な海への憧れを説けばいい」。チームにおいてビジョンを語ることの重要性を説いた名言です。

② 「心理的安全性」を醸成する

ジェルは青春ロマンス部のリーダーでありながら、普段は周囲に突っ込まれるムードメーカー。だからこそ、みんなが自分らしさを安心して発揮できていますよね。前の学校でその厨二病キャラが受け入れられなかったサタンがイキイキとしているのは、その象徴だと思います。

「このチーム・この仲間になら何を口に出しても、何をやっても理不尽な否定はされない」とメンバーが安心して、いきいきと自分らしく振る舞える環境を「心理的安全性」が共有されている状態、と言います。

この心理的安全性をチームに醸成するためには、どうしたらいいでしょうか。とっかかりはまず、リーダーがいつもヒマそうに、機嫌よくいることです。眉間にしわを寄せて忙しそうにしているリーダーには、メンバーは声をかけにくい。どれだけ悩みや難題を抱えていて多忙でも、私もこのことを常日頃、意識するようにしています。

そしてもうひとつは、自分のバカをさらけ出すことです。「それ、知らない」「失敗しちゃって」などとリーダーが自分の未熟さをさらけ出すことができるチームなら、メンバーはもちろん、自分もとても楽になる。

最初にリーダーになった時は「自分はみんなよりも何でも知っていないと」「実力がないと」と気張ってしまうものですが、最初に勇気を出して、無邪気に「ごめん、自分も知らんねん!」って言っちゃうのが吉です。私もそれでずいぶん楽になりました。

③ リーダーは「役割」と心得る

このようにジェルは、リーダーだからと偉そうに振る舞うことはカケラもありません。実際、私もつくづく思います。リーダーは、単なる「役割」に過ぎないと。

リーダーはメンバーより上の立場だ、偉い立場だといった心理が、リーダーだから何でも知っていないといけない、みんなよりうまくできないといけないと気張ってしまうことに繋がります。

そうではなくて、リーダーはあくまで「役割」。そう心がけると、考え方や行動が大切であって、知識や実力は自分の至らないところはメンバーに助けてもらえばよいと、気持ちが楽になります。

「メンバーが相談に来る」じゃなくて、「相談にきてくれる」。メンバーがいるから、自分がリーダーという役割を務めることができるのだと、つくづく思います。

④ メンバーを愛する

ジェルは、メンバーのことを本当に大好きで、大切に思っていますよね。メンバーを悲しませることは絶対に許さない。

メンバーが新しく加入するたびに「青春ロマンス部におけるポジション」をつけるのも、新入りメンバーがチーム内で過ごしやすいようにと、ジェルが思っているからこその行動だと思います。

メンバーひとりひとりの強みを活かし切ることが、リーダーの最優先事項。そう、私は考えます。

ちなみに私が初めて管理職になった際、可愛がってもらっていた部長に、管理職の心構えを伺いました。すると部長はこう仰いました。「メンバーを好きになること。それだけだね!」と。今でもその部長の言葉を大事にしています。私が人事評価などでメンバーに記載するコメントは、くどくてラブレターのようだと、笑われていますが笑。

⑤ 外部と交渉する

「まじくそだるい、まじくそだるい、勉強本気でやりたくない♪」というおふざけな校歌の替え歌を全体朝会で歌い、動画で配信する。

こんな大胆な企画をジェルは校長先生と話し合い、実現にこぎ着けました。さらに、自分たちだけでなく合唱部を巻き込み、企画の完成度を高めました。

このように、学校なら先生たち、会社なら経営陣や上層部。そして他の所属、他の部門と交渉して、自分たちのやりたいことを実現したり、さらにレベルアップに導くこともリーダーのありたい姿です。

もちろん、やっかいな交渉が必要な場合も数多あることでしょう。やっかいごとから逃げずに、交渉の舞台に立つのはリーダーの大切な役割です。

⑥ 常に進化を考えている

尾宅くんの編集もあって青春ロマンス部のチャンネルが好調にフォロワー数を増やしてメンバーのみんなが気分良くしていたさなか、ジェルは「青春ロマンス部第二部」として、「ただ楽しんでもらうんじゃなく、誰かの力になるためにも使っていく」「ここまで力をつけてきた俺たちだからこそ、できることがたくさんある。依頼を募集して、俺たちを応援してくれる人たちと一緒に解決していく」とメンバーに宣言。

新たな次のステージのビジョンを示して、メンバーの気持ちをまた一段と高めていく。

現状がうまくいっていてもそれに甘んじず自己満足せず、常に進化を目指してチャレンジする。それも、リーダーのありたい姿勢です。なにごとにおいても改善、進化の余地は無限です。

⑦ 幅広い人脈を持つ

お困りごとに応募された、八百屋さんが仕入れすぎたいちごを青春ロマンス部はみごと完売します。それは、ジェルが「昔からの友達」という、すとぷりの5人のアイデアあってのことでした。

リーダーは、自分自身で全てを解決できなくてもいい。むしろ、広い人脈を持って、課題ごとに助けてもらえる人を知っていることがおおいにチームに役立ちます。そのために、リーダーは色々なところに出向いて、たくさんの人と出逢うことが大切なのです。

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⑧ 取り乱さない

青春ロマンス部の掲示板に誹謗中傷の書き込みがなされ、炎上しているのを発見し、ももは涙してしまい、遠井さんはパニックになってしまいます。でも、そんな遠井さんにもジェルは静かに語りかけ、メンバーにも微笑みかけます。

チームのピンチ、メンバーがパニックになったり心が折れそうになる局面。リーダーであるあなた自身も内心ガクガクブルブルでも、取り乱さないことに努めましょう。

感情を共有することはもちろんOK、でも、心の芯は冷静さを持つことを意識しましょう。そしてポジティブに、なにが対策できるかを考え巡らせましょう。

⑨ 決める

青春ロマンス部に誹謗中傷の書き込みがなされ、文化祭を盛り上げてほしいという依頼や白川はるかさんの誹謗中傷対策の依頼が棚上げになっている中で、ジェルくんは「文化祭で飛び入りでコントをやる」と決め、メンバーに伝えます。

この、「決める」というミッションは、リーダーの果たすべき役割の中でも最も重要なひとつです。方向性を決める、何をするかを決める、優先順位を決める、そして、やらないことを決めるのも大切。

悩ましい局面になればなるほど、メンバーではなく、リーダーの勇気を持った決断が望まれます。

⑩ 視野の広いアイデアを出す

その青春ロマンス部に対する誹謗中傷が書き込まれ、炎上した際。自分たちの口で真向否定して戦うか、泣き寝入りして炎上がしずまるのを待つか。そのどちらでもない、第三者の言葉を活用するというアイデアで、ジェルは窮地を乗り切りました。

窮地においては、「もうダメだ~」という思考停止や、「AかBか」という二者択一に陥りがちですが、そこで冷静に一歩引いて俯瞰してものごとを捉えてアイデアを出すのも、リーダーの大事な役割のひとつです。

また、運動会で「最下位のチームが凹まないようにしてほしい」という依頼にこたえたアイデアも秀逸で、舌を巻きました。ジェルは本当に考え方の視野が広く、視点が多いですね。

ジェルのようにいざという時に良い解決のアイデアを思いつくためには、リーダーは普段から、いろんなモノの見方、考え方に触れておくことが大切です。

⑪「インテグリティ」を意識する

校内のクラスメイトたち、そして依頼を解決した、八百屋さんの女性や迷子の犬の飼い主の女の子のおかげで、青春ロマンス部は窮地を乗り切りました。

ジェルが遠井さんにかけた言葉、「俺たちをそばで見てきてくれた人と、あんなネットの情報だけ信じてる人を、同じにすんなよな」。

自分たちは正しい行動をしていると、自分たちを信じることができているからこそ言えるセリフだと思います。

「自分に嘘をつかず、 正しいと信じる考え方に沿った行動をとること」を「インテグリティ」と言います(「インテグリティ」という言葉の定義はいろいろありますが、私はこう解釈しています)。

人間はそもそも弱い生き物、リーダーだってそれは同じ。楽な方、ズルいやり方に心がなびくこともある。でも、リーダーの役割をもらったからには、インテグリティを常に意識したいものです。そうすればジェルのように、ここぞの場面で、自分のとってきた行動に救われることがあります。

⑫ 行動する

クライマックスで黒幕が良からぬことをしているのを見つけた際に、ジェルくんは真っ先に彼らを追いかけました。なんと、体当たりで窓ガラスを突き破って。

ここぞの場面、修羅場では、率先して自分自身で大胆に動く。そんなリーダーでありたいと思います。

⑬ ポジティブなエネルギーを放つ

いろいろなことがあった物語のラストで、ジェルはこうつぶやきます。

「辛かった思い出も、未来で青春とロマンになることも、あると思うんだ」。

学校行事でも部活でも仕事でも、しんどいこと辛いこと、逆境っていっぱいあります。メンバーの心が折れそうになる材料はそこかしこに。リーダーのとても大事な役割が、そんな時に、チームに前を向かせることです。メンバーと一緒に凹んでいてはダメ。ジェルは、最大のピンチにもひとり前を向いて、皆を導いていました。

無理やりでも良いから、最終的にはポジティブ思考を持つことです。普段の準備段階は悲観的でよいし、むしろその方が丁寧な準備ができる。でも、本番や、やりきった後は必ず、最後には楽観的なポジティブ思考。そうでないと、チームは前進できません。

ジェルの言葉を受けて遠井さんはこう返します。

「ふ。ポジティブすぎる考えだけど…。私も、そう願うわ」。

なお、エンディング主題歌のすとぷり「未来のキミから大丈夫!」はそんなポジティブシンキングが凝縮された一曲。リーダーのみならず、誰の心をも励ましてくれる素敵な楽曲だと思います。

⑭ 傾聴する

最後にもうひとつ、ジェルに見習いたいリーダーシップを紹介します。

これは映画ではなく、過去にYouTubeで公開された遠井さんシリーズの「須堂さん編」を観て感じたことです(今回の映画で感動された方はこちら、すごくおすすめです。お笑いだけじゃない青春ロマンス部を観ることができます)。

傷ついた遠井さんがジェルとゆりに気持ちを吐き出すシーンがあるのですが、ジェルもゆりも、黙って聞いていて、うんうん、それはつらいね、自分だって泣いちゃうわ、と相槌を打つだけなのです。遠井さんが「話してすっきりした、もう大丈夫」と言うまでずっと。

これは、リーダーに大切なスキルである「傾聴」です。「傾聴」とは、体はもちろん、心も相手に傾けて寄り添い、共感しながら話を聴くこと。

ここまで見てきたように、ジェルはとってもアイデアマン。だから、メンバーの悩みを聞いている最中も色々なアイデアが頭に浮かぶと思います。でも、ジェルはすぐにアドバイスをしない。うんうん、辛いよね、とまずしばらくは相手に寄り添うだけです。

自分でも経験がないでしょうか。ただ、聞いてもらえるだけでいいのに、分析やアドバイスをされると、その相手から心が閉じたり離れてしまうことが。なのに私たちは、いざ、自分が悩みを聞く立場になると、分析したりアドバイスをしたがるものです。

リーダーは、相手の気持ちに寄り添って、相手の気持ちを聞き切る姿勢が大切なのです。

まとめ

今回の備忘録

すとぷりジェルくんが手がけた映画「遠井さんは青春したい!『バカとスマホとロマンスと』あのショート動画がついにアニメ映画化www」。

いつもの青春ロマンス部のメンバーの笑いあり、映画ならではの感動あり。演出も見どころいっぱい。

そして、ジェルのリーダーシップに学べることがたくさん詰まっています。これからリーダーシップを実践していく全ての方に、ぜひ、観てもらいたい作品です。私も、悩む局面で「自分がジェルだったら、どんな風に振舞うかな」と考えてみたいと思います。

いやーしかし、こんな作品を生み出すジェルくんはすごい!

おすすめの一冊

「遠井さんは青春したい!『バカとスマホとロマンスと』」ジェル

映画の笑ったシーンや感動、そして学びや気づきを思い出すことができます。おすすめです!

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