誰かと私の備忘録

日々の仕事と暮らしからの気づきや学びを「備忘録」として、同じ悩みや境遇の方向けにシェア◆大手企業にてマーケティング20年、現在はインターナルコミュニケーションリーダー◆家ではポンコツ、妻と息子たちに教わることばかり◆昭和平成カルチャー好き◆日本マーケティング協会マイスター|生涯学習開発財団認定プロフェッショナコーチ|ITパスポート

親知らず抜歯の術前〜術後のリアル体験記。40代後半の私の場合

この備忘録を共有したいのは

  • 40代前後で親知らずを抜こうか迷っている人
  • 特に、歳をとってからの抜歯は怖いと不安に思っている人

この備忘録を読めば

40代後半で抜歯した、リアルな時系列の体験談を知ることができます

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<目次>

はじめに

「歳をとってから親知らずを抜いても大丈夫?」
「痛みや腫れはどのくらい続く?」
「仕事に支障は出ない?」

そんな疑問を検索している方に、私のリアルな経過を共有します(あくまで、私の場合)。
私は40代後半で4本の親知らずを抜きました。

CT検査で発覚!40代でまさかの「親知らず4本」

きっかけはある晩、二男の一言。
「パパ、口くさい!」

衝撃でした。歯磨きも、タフトブラシも、歯間ブラシもやっているのに。

ショックの勢いで調べ、口臭測定を行っている えみは総合歯科 大阪梅田院さんで検査を受けました。

検査結果は「口臭は少ない」。しかしCTを撮ると…

「親知らずが左右それぞれ上と下の奥に生えてますね」。

右も左も、上は虫歯になっている。当然抜いた方がいい。

で、上を抜いて下だけが残っていると、噛み合わせのバランスが悪くなるので、下も抜いたほうがいい。特に、左下は横向きに生えていて、歯ブラシで磨きにくいので歯垢もたまっていると。

先生いわく、「4本とも抜いたほうがいい」とのことでした。

次回の歯のクリーニングに来るまでに、どうするか考えておいてください、と言われました。

40代で親知らずを抜くのは怖い、だけど決断

その夜、家に帰って「40代 親知らず」で検索すると、出てくるのは「若いうちに抜いた方が良い」というしょっぱい情報ばかり。

でも、先生が仰っていた言葉が決定打になりました。

「将来の歯の健康を考えれば、今、絶対に抜いた方が良いです」

不安よりも、「今決断しなければ」という気持ちが勝ちました。そして、心の中でつぶやいたのです。

「今日がいちばん若い」
補足

まっすぐに生えていて清掃しやすい親知らずは、必ずしも抜く必要はありません。
私の場合は虫歯と清掃のしづらさがあり、「今抜いた方が良い」と判断されました。
持病や服薬状況によっては麻酔や抜歯法が異なるため、事前に必ず歯科医へ相談を。

(参考: 日本口腔外科学会「親知らずについて」

第1回目:右側上下2本の抜歯。思ったよりあっけなく終了

一気に4本を抜くと食事が難しくなるため、「右上下 → 翌週に左上下」という2回に分けての抜歯を提案されました。

不安を抱えながらも、私はついに「人生初の親知らず抜歯」の日を迎えました。

麻酔と抜歯の流れ

最初に表面麻酔、そのあと浸潤麻酔。針のチクッとした痛みはあるものの、十分我慢できるレベルでした。

抜歯に際しては、顎が外れやすい体質なのであまり大きく口を開くことができず心配でしたが、先生が「それくらい開けば大丈夫ですよ」と声をかけてくれました。

そして…上の歯が一瞬で「スポン!」。「スポーン」という間もない、「スポン!」でした笑。

あまりの速さに「えっ!?」と声が出たほどです。歯科衛生士さんも「一瞬でしたね」と笑っていました。

そして次の下の歯は少し「ガリガリ…」という感覚がありましたが、痛みはほとんどなし。

抜歯後は、清潔なガーゼをしっかり噛んで5分ほど圧迫止血。出血が止まったのを確認して外し、処置が終わりました。

「綺麗に抜けてますよ」先生のこの言葉で、一気に安心しました。

麻酔は2、3時間もすれば違和感がなくなりました。痛みもほとんどなかったので、処方していただいたロキソニンを飲むこともありませんでした。

抜歯後の初夜:恐る恐るの歯磨きと静かな夜

抜歯直後は温かい飲食物が出血を助長することがあるため、常温〜ぬるめが安心と先生に伺い、夕食は冷ました雑炊を左側の歯で噛み噛みして食べ、熱い飲み物は控えめに。

歯磨きは「右側の患部を避けて」と言われたものの、右上全体が出血で赤くなっていて刺激するのが怖くて、左側と前歯だけ軽く磨きました。
当日は強いうがいやブクブクうがいを避け、翌日から軽く口をすすぐと良いそうです。

唾液に混ざる出血はしばらくあったものの、痛みはなし。「これくらいなら、大丈夫」そう感じた親知らず抜歯初夜でした。

翌朝:「意外に楽かも?」の錯覚

万が一寝ている間に枕に血がつくのが嫌で、枕にタオルを巻いて就寝。結果、恐れていたような出血もほとんどなく、無事に朝を迎えました。

そして恐る恐るあまり奥は避けながら左上の歯を磨いてみたら、「ベロン」と真っ赤な何かが剥がれました。

「かさぶたが取れた!?」と焦るも、特に出血が激しいわけでもなし。固まった血がくっついていただけだったようです。

昼ごはんもうどんを左側でしっかり食べられて、痛みもほぼゼロ。
この頃は正直、「親知らず抜くの、意外と簡単じゃん」と思っていました。

しかし…
本番は、次の週の左側抜歯でした。

第2回目:左側上下2本の抜歯。ゴールが遠かった50分

翌週、左側上下の抜歯。
上は右側と同じく「スポン」で終了。
しかし、下が…長かった!『鬼滅の刃』の、堕姫(上の歯)を倒した後の妓夫太郎か(下の歯)と思うほどの長丁場。

約50分の死闘。

歯科衛生士さんが口周りを引っ張って支え続け、先生が黙々と処置されつつ、力のこもり具合が伝わってきます。
なんだか、先生と歯科衛生士さんと自分の3人の「チームで戦っている」感覚でした。途中で痛みを感じたことを伝え、追い麻酔も追加してもらいました。

終了後に先生いわく、左下の親知らずは横向きで根が深く、骨にこびりついていたそうです。
歯茎を切開し、親知らずを砕き、骨を削った。小手術レベルでしたと。

この一連の流れは歯科医のその場での判断になり、技術力が要るそう。信頼できる上手な先生で、本当に良かったです。

最後に歯茎を縫って、止血剤。前回同様、清潔なガーゼを噛んで圧迫止血。
数分後、出血が止まったのを確認してガーゼを外して顎の束縛が解かれ、「ああ、ひとまずの戦いが終わったんだ」と実感しました。

「2〜3日がピークで腫れますが、1週間で落ち着きますよ」と先生。

そうか、まだこれから2〜3日は辛い日々になるのか、と改めて気を引き締め直しました。

人生2回目の親知らず抜歯、今回はかなり疲れました。先生と歯科衛生士さんに感謝です。

抜歯直後から3日目。厳しい日々

オフィスに戻って2時間くらい経ち、麻酔が切れると、ズーンとした骨の痛みが襲ってきました。喋るのは問題ないけれど、顔を動かすだけで痛い。今回は前回と異なり、噂通りにちゃんと痛い(涙)。

そして、長時間同じ姿勢で口を開けていたからか、尋常じゃなく首と肩が凝っている。目の奥もズーンと重くて辛い。偏頭痛に近い感覚。 ちょっと仕事に集中しにくいくらい。

また、口角もずっと開いていたから少しだけ裂けていて、そこもちょっと不快。

昼食は食べる気にならず、抜き。ぬるめに冷ました甘いココアをあまり口に含まず飲み込むのが、癒しでした。
午後に大事な会議があったので、1回目は飲まずに乗り切ったロキソニンを初めて服用。
30分後、痛みがスッと消えていく。「ロキソニン、偉大…」と心から思いました。

「こぶとり爺さん」とまではならずとも、見た目ではっきりわかる程に左の下頬がぷっくりと腫れている。会議中にマスクをしていても違和感ない時代で良かった。

お粥を食べたあと、また痛みがぶり返し、就寝前に再びロキソニン。

2日目の朝はヨーグルトと野菜ジュースにしました。噛まずに飲み込めるのがありがたい。

喉が少し痛く、リンパが腫れている感じ。それでもロキソニンの助けを借りながら、「峠は越した」と感じたのがこの日の夜でした。

3日目は終日ロキソニンなしで過ごせたものの、痛みは低値安定。ジンジンとした鈍痛が居座り続けていました。腫れもまだ、見た目でわかるほど。

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4〜7日目:長引く鈍痛と、回復のサイン

4日目、夕方に再び痛み。ロキソニン再登板。お風呂で温まり、首肩の凝りをほぐすと少し楽に。

でも、5日目の夜にご飯を食べていると、不思議と痛みがすーっと和らいでいく感じがありました。

「ああ、体がちゃんと回復してるんだな」

そう思えた瞬間、なんだか心が楽になった気がしました。

1週間後、えみは総合歯科さんにて抜糸と治癒促進のレーザー照射。抜歯は一瞬で、なんの痛みもなし。レーザーは腫れ軽減には有効な場合もあるそうですが、痛みへの効果は個人差があるそうです。
「順調ですよ」と先生に言われて、心底ホッとしました。 ご飯や歯磨きも、全く普通にして良いと。

自分へのご褒美にマッサージに行って、ガチコチに凝り固まっている体をほぐしてもらいました。

抜歯後8〜12日目:抜歯後の穴に麺が詰まる!

8日目、口を開けるのはまだ痛い。一定の直径までしか開くことができない。具体的には、ミニトマトはまだ無理。 すべてのおかずをナイフフォークで切る、キッチンバサミで刻んで口に持っていく。

そして10日目、事件は起きた。食後しばらくしてから、抜歯した左下に違和感。
歯磨きしてもマウスウォッシュしても何か詰まっているような…。舌で触ると確実にいる。
鏡をいろんな角度でよーく見てみると、いた!

ムーミンに出てくるような白いニョロニョロが抜歯した穴のあたりから顔を出している!

晩御飯は何食べたんだっけな…ラーメンだ!

どうしよう…と思いつつその日は寝て、翌日の昼間に歯磨きとうがいをしていたら、ポロリと出てきた。すぐに流れちゃったけど1センチはあったような。思ってたよりずっと長くて、こんなのがチンアナゴみたいに抜歯した穴に入っていたのかとびっくりしました。

12日目。まだ顎は固まってる感じでじんわりやわく痛く、抜いた跡は疼いてる。顎がゴリゴリにこってるような。夜も眠りが浅い。局部的な腫れもまだある。

でも、夜、ある瞬間に「ポキッ」と顎が鳴って、なんだか一気に痛みが軽くなった。人間の回復力、不思議ですごい。

2〜3週間後:完全回復、思いがけないプレゼント

2週間後。顎が楽になって、しっかり眠れるようになった。 日常生活に支障なし。

20日後。局部的な腫れもおさまった。

3週間後。経過観察にて、「綺麗に治っています」と先生。

こうして、私の齢40代後半にしての初めての親知らず抜歯4本は、最初の一本目を抜いてから約1ヶ月かけて、ほぼ完全に日常生活に戻りました。ただ、穴自体が完全にふさがるにはまだ数か月かかるそうです。

治療が一旦すべて終わったということで、受付で思いがけないプレゼントをいただきました。
歯ブラシ、歯みがき粉、タフトブラシ、そしてえみは総合歯科さんのロゴ入りボールペンのセット。

見た瞬間、胸がほんわか熱くなりました。お世話になったえみは総合歯科の皆さんに、心から感謝です。

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抜歯して体感した「40代で親知らず抜歯のリアル」

40代以降の抜歯は「治りが遅い」「腫れやすい」と言われます。でも実際、私の場合は、先生のたしかな技術と細やかなケアで、十分スムーズでした。

たとえ虫歯になっていても、まっすぐ生えている親知らずは拍子抜けするくらいすぐに抜けて痛みもほとんどありませんでした。

手ごわかったのは、横向きに生えていて、歯茎を切開し、親知らずを砕き、骨を削るレベルの抜歯です。

痛みのピークは「術後2〜3日」。焦らず、体と相談しながら回復を待ちましょう。

40代後半でも、親知らずを抜いてよかったこと

改めて思い返すと、親知らずは別に痛くもなく、特に抜かなければならないほどのプロブレムはありませんでした。でも、歯磨きしにくく、汚れが溜まりそうな不快なものではありました。

今回、上下左右の奥の親知らずを抜いてもらってまず嬉しく感じるのは、磨きにくかった奥の方の親知らずがいなくなり、歯磨きが驚くほど快適になったこと。そして口臭への漠然とした不安も消え(二男にもそれ以来は口臭いと言われていません)、未来の虫歯防止、健康な口腔環境という安心を手に入れました。「抜いてよかったなぁ」と今ではしみじみ思います。

結論:案ずるより抜くがやすし(ただし、抜歯の要否は歯科医に相談を)

親知らず抜歯後に役立ったグッズなど

カテゴリ おすすめアイテム 理由・使い方
歯磨き タフトブラシ 患部を避けて磨きやすい。毛先が小さいため操作性◎
口腔ケア 低刺激の歯磨き粉 しみずに清潔を保て、スッキリ感も得られる
口腔ケア ノンアルコールのマウスウォッシュ

歯ブラシで刺激せず、口中全体を清潔に保てる

痛み止め ロキソニン 痛みに有効。服薬は医師の指示で
食事 お粥・うどん・ヨーグルト・野菜ジュース あまり噛まずに栄養を摂れる。抜歯当日でもOK
リラックス ココア・ホットチョコレート 噛まずに甘味をとれて、心が癒される。ぬるめに冷ましてから飲むこと
リラックス 湯船・マッサージ 首肩の凝り軽減。がんばってる自分へのご褒美に

親知らず抜歯の際にやってよかったこと

親知らずを抜いてから、1か月の間は、できるだけ毎週ちゃんと歯科医の先生に経過を診てもらいに受診しました。これがとても自分の精神衛生によかったと思います。先生の「順調ですよ」の言葉は何よりも良薬です。

そしてもうひとつ、抜歯当日はできるだけ重要な予定を入れないスケジュールを調整しました。2回目の左下の親知らず抜歯後は、やっぱり大きなプレゼンなどはできなかったと思います。スケジュールは事前に良く考えて、計画した方が良いと思います。

まとめ

今回の備忘録

40代の親知らず抜歯は「未来の健康な口腔環境への投資」。私のように抜いて良かったと思う事例もあるので、迷っておられる方は、信頼のおけるお近くの歯科医の先生にご相談をおすすめします!