この備忘録を共有したいのは
商品やサービス、コンテンツを生み出して、お客様に届ける。本業にしろ副業にしろ、そんな仕事を始めようとしている / 始めかけた人
この備忘録を読めば
商品やサービス、コンテンツの開発をするにあたり、一番大切にしてほしいマインドがわかります
<目次>
はじめに
会社で新商品開発に携わることになった、新規事業を考える部門に異動になった、副業でコンテンツ販売をすることを思い立った。そんな時、何を大切にすべきか、最初はわかりませんよね。スキルやテクニックを沢山学んでいくのは勿論ですが、それよりも最初に大切なことがあります。それは商品開発に対するマインドや心構えです。
私は某メーカーでマーケティングと商品開発を20年間、携わってきました。数十億円のヒット商品も、発売即死(!)の失敗商品も沢山生み出してきました。
そんな私が、商品開発に最も大切だと思うマインド。それは結論、「お客様のことを知ろうとする姿勢」です。なぜか。「商品開発はプレゼントと同じ」と思うからです。
プレゼントを贈るプロセス
あなたは、誰かにプレゼントを贈る場合、どうやってプレゼントを選びますか?
贈る相手の性格、趣味、好み、ライフスタイルなどを思い浮かべて、「何を贈ったら喜んでくれるかなぁ」と考えるのではないでしょうか。
今日初めて会ったよく知らないヒトに、プレゼントを選ぶのは難しい。
無理やり選んだとして、そのプレゼントを喜んでもらえるかというと、ちょっと自信ないですよね。
結果、当たり障りのない、万人受けしそうなものを選ぶことになるかもしれません。
商品開発のプロセス
実はこのプロセスって、商品やサービス、コンテンツ開発と全く同じ!
- ”相手の性格、趣味、好み、ライフスタイルなどを思い浮かべる”というのは、”商品をお届けしたいターゲットのお客様のことを想像する”ということ
- ”何を贈ったら喜んでくれるかと考える”ことが、”商品のアイデアを考える”こと
- ”よく知らないヒトにプレゼントを選ぶのは難しい”とはまさに、”お客様のことをよく理解できていないと、商品のアイデアは出せない”ということ
- ”無理やり選んだプレゼントを喜んでもらえるか…”については、”無理やり発売、ローンチしても受容されない、売れない”ということ
- 結果、”当たり障りない万人受けしそうなものを選ぶ”というのは、”尖りのない、凡庸な商品やサービスになってしまう”ということ
仕事としてはなかなか苦労の多い商品やサービスの開発。でも、本質は、大切な誰かへのプレゼント選びとまったく同じです。
商品開発に最も大切なマインドと、NGなマインド
結論、私が思う「商品(サービス、コンテンツ)開発に最も大切なマインド」は、「お客様のことを知ろうとする姿勢」です。
マーケティングや開発業務に携わる沢山の社員を見てきましたが、次の二つに当てはまる人は、 必ず失敗するか、成功しても一発屋です。
NG:お客様に興味が薄い
「人が好きで、生活者の気持ちを常に考えているような人がマーケッターや開発者に向いています」と言い放っちゃうのは簡単ですが、そうでない場合もあるでしょう。どうしたって興味の薄い案件もあるかもしれません。ただ、プライベートなら「興味ねーから」ですませられますが、仕事となるとそうはいけません。「興味を持つ」ことは動詞。自分の努力でやれることです。
NG:自分の考えを固辞してお客様に学ばない
顧客志向、お客様第一と言って色々調査やインタビューをしておきながら、お客様の声をアウトプットに反映させない人も多いです。自分の”意見”や”仮説”を持つのは大切なことですが、それを固辞しすぎるのは”偏見”です。
これから商品やサービス、コンテンツの開発に取り組む方は、是非、これらのことを胸に刻んで、素敵な商品を発売したり、サービスをローンチしていただきたいと思います。私も、常に原点回帰で肝に銘じています。
まとめ
今日の備忘録
商品開発に最も大切なマインドは、「お客様のことを知ろうとする姿勢」。
ちなみに最近私がもらって嬉しかったプレゼントは、付き合いの長い先輩が、志村けんの本&携帯ストラップを鬼滅の刃の自作の包装紙でくれたことです!(≧∇≦)
おすすめの一冊
記事に共感いただいた方へのおすすめ本を毎回紹介します。今回は小説。
「きらきらひかる」江國香織
LGBTも浸透していなかった学生時代に読んだのですが、「多様性」を考えるきっかけを与えてくれたのが本書です。アルコール依存症の妻とゲイの夫の夫婦生活を瑞々しく描いていて、何から何まで異なる二人がお互いを理解しようともがきながら色々なプレゼントを贈る、という内容です。相手に想いを馳せ巡らせる二人は美しい。そして私も“きらきらひかる”新製品を開発したい。そんな想いにさせてくれる一冊です。