誰かと私の備忘録

40代なかば中間管理職おじさんが、マーケティングやコーチング、勉強中のDXをベースに日々の学びをシェアするブログ

2024春『DX総合EXPO』@東京 感想

キラキラした東京湾を眺めながら、ビッグサイトで開催されている『DX総合EXPO』に参加。なんと今回は1,140社が出展、大盛況でした。3時間しか滞在時間が取れなくて広く浅くの情報収集でしたが、僅かな時間でも勉強になりました。

<目次>

今回の展示会で増えたと感じた訴求

ここ数年の感覚でいうと、3,4年前の、具体的業務のデジタル化ツール(例えばマーケティング領域のテキストマイニングやSEO関連)のブースが多かったのが、一昨年から昨年あたりはDX人材教育や独自AI作りませんか、の訴求が増えた。そして今回、増えたなぁと実感したのが、次の3つ。

①生成AI関連

生成AI」を御社に良いように導入のお手伝いをしますよ、というものがむちゃくちゃ多い。玉石混交で、アピールしている内容やブースメンバーのトークに関しても本当にレベルの低いのもあったりして、きっと今、淘汰される前段階なのだろうと感じる。一方で、リテラシーの低い企業は沢山商談してお買い上げするかもなぁとも感じた。世の中には数多、生成AIに関してこのような提案をしている企業が多いことも知ったうえで、現在のパートナー企業と盲目的にならずに協働していきたい。

また、社外の顧客に対して応えるチャットボットが今まで多かったが、今回は、社員に対して社内の情報をインプットして応えるチャットボットの訴求も増えていた。当社でもそのニーズは社員から増えてきているので、参考にしたい。

②エンゲージメント関連

人事面における「エンゲージメント」とは、従業員の会社に対する愛着や思い入れ、誇りのようなもの。
採用メインの企業や教育メインの企業は勿論、アプリ開発がメインの企業がエンゲージメント強化を目的としたサービスを提案してきたり、福利厚生やギフトの企業のセールストークもエンゲージメント強化に繋がることをアピールする内容に変わってきている印象を受けました。さらに「人的資本経営(人材も資本として捉え、適切に投資して価値を最大限に引き上げることで中長期に渡る企業価値向上に繋げる)」を訴求しているブースもちらほらと見られました。

また、教育に関しても、ゲーム感覚(RPG的なものなど)で学べるような訴求のツールやサービスが増加&訴求を強めてきていて、一部のやる気ある社員向けでなく、全社員に対するデジタルリテラシー教育が必要とされてきているという、企業側のニーズの変化が伺い知れました。

③NFTビジネス関連

「NFT」とは、デジタルの世界で”これは私のもの”という証明書付きデジタルデータ。偽造不可な、世界で一つだけのデジタル資産。その取引を、GoogleやFacebook、Amazonなどの大きな企業が管理するのでなく、これからは小さな企業や個人個人が管理できる「Web3」という考え方の時代になります。そのような背景のビジネスを支援するブースが今回、一気に増えた印象(生成AIほどではなく、まだ数える程ではあるが)。例えばSONYは、NFTを顧客にプレゼントするWeb3サービス導入のコンサルブースを出していました。まだ、一部の企業向けなブース作り、訴求内容が多かったですが、今後、あっという間に対象企業を拡大し、AIを扱うブースのように増殖していく気がします。

虫の目、鳥の目、魚の眼

何事に取り組むにも、3つの視点が大切だと言われます。

虫の目(現状の細かい所まで注意深く観察・分析する視点)

鳥の目(空の上から眺めるように、全体観の中での位置づけ・課題を考える視点)

魚の目(世の中の動きを意識したり、空気を読む視点)

定点観測的に、定期的にこのような展示会に足を運び、世の中の大きな流れを知り、味わうことは、”魚の目”の視力をあげるのに大切だと思っています。これからも、たとえ短い時間でも、このような場には参加を続けようと思います。