誰かと私の備忘録

40代なかば中間管理職おじさんが、マーケティングやコーチング、勉強中のDXをベースに日々の学びをシェアするブログ

大好きなクリスティを久々に読んでみた

こんにちは!でじきちです。

昨日、2022年BEST本を振り返ったら読書脳になったので、今日も読書雑記です。昨日の小説とは変わって、今日はミステリーの女王、クリスティです。

<目次>

「アクロイド殺人事件」

突然ですが、アガサ・クリスティが好きです。小学校5年生の頃に読んだ「アクロイド殺人事件」の犯人を知った時のことは、今でも昨日のこと、いや、今朝のことのように覚えています。冬休みに新潟赤倉温泉にスキー旅行に家族で来ていて、朝食のバイキング会場で、自分はもう食べ終わって、大人たちが珈琲やら飲んでいるのを待ちながら読んでたのです。犯人わかって、本当にびっくりしました。「え!そんなことあるの!」って座席で叫びました。その後、沢山のミステリーの中で沢山の驚きの犯人と出逢ってきましたが、思い返すとこれが最初の衝撃体験だったような気がします。本当に、もう35年程前になるわけですが、むちゃくちゃカラフルに鮮明な映像で覚えています。あのホテルの朝食バイキング会場に入ったら、多分、叫んだ座席の位置まで当てれる自信あります笑。

他に、子供の頃に読んで衝撃的で今でも鮮明に覚えている作品といえば、同じくクリスティの「オリエント急行殺人事件」とエラリークイーンの「Yの悲劇」です。子供の頃にこれらに触れたのは、ある意味贅沢ですね。大人になってから読みたかったような、少し残念な気もしますが、その先今に至るまでに繋がる読書の楽しさを教えてくれたのだから、やはり子供の頃に読んでよかったなと思います。

クリスティは他に「そして誰もいなくなった」「ABC殺人事件」あたりは高校の頃に読んでやはりインパクトがあり、トリックを覚えています。でも実は社会人になった頃から、クリスティを久しく読んでいませんでした。何故だかずっと、読む気にならなかったんです。でも久々に、これも何故だか不思議なんですが本棚に手が伸びて、読んでみたくなりました。仕事が変わるこのタイミングで、リセットして読書でも原点回帰したくなったのかもしれません。上述のようにプロットを覚えていない作品を選んで、読んでみました。

「スタイルズ荘の怪事件」

1920年に発表された、ポアロ初登場の本作。きっと、リアルタイムで読んでいたら「これはシリーズ化されたら絶対次も買おう!」と思ったはず。ポアロは勿論、登場人物が皆とても魅力的で、クリスティのデビュー作にして流石の完成度。複雑に入り乱れる人物模様の中で、ヘイスティングスの惚れっぽさがなんとも可愛らしい(こんなキャラだったっけ?笑)。被害者はあまりに未防備だったと思うけれど、フーダニットの面で裏切られ、ハウダニットの面で唸らされ。満足です。

「ホロー荘の殺人」

本作は、青少年向けでなくハヤカワ文庫で初めて読んだクリスティ。今思えば、本作は他の作品と比べても特に登場人物それぞれの魅力の輪郭が際立っているように感じる。謎解を楽しむのも勿論楽しいのだけれど、むしろ人間ドラマとして楽しみました。これはドラマも観たくなるなぁ。

「雲をつかむ死」

飛行機内からパリにロンドン、ペルシャにカナダと色々な場所が出てくるのが楽しく、上記2冊よりテンポよく話が進みます。トリックはちょっと自分が犯人だったらヒヤヒヤモノ?1935年発表、まだ旅客機もそんなにメジャーでなかったろうにクローズドサークルに使うあたりが流石です。

まとめ

久しぶりにクリスティを読んで、やっぱり面白かった。クリスティ読書は、ゆっくりティータイムを味わい楽しむ如き心地よさがある。まさに「クリスティータイム」。きっと、しばらくずっと走り続けていて、落ち着いてティータイムを楽しむ心の余裕がなかったんだな。心の余裕とクリスティ。卵が先か鶏が先か、楽しいから笑うのか笑うから楽しいのか…的な。心の余裕とクリスティ、きっと、クリスティが先だ。

ちなみに、冒頭の「アクロイド殺人事件」を実家で発掘、ページを開いてみた。挿絵が美しくて味があるなぁ。ではまた!

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