こんにちは!でじきちです。
私、読書が趣味です。子供の頃から今の今まで、ずっと本が好きでした。小説も、自己啓発本も、ビジネス書も、漫画も。なので、このブログでもたまには私が読んで面白かった本を紹介しようと思います。そこで今日は、ちょっと旬逃しましたが、皆さんの読んでて面白かったので、私も「2022年BEST本(小説)」を紹介しようと思います。
※でじきちが2022年に読んだだけで、発売が2022年ではない
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第3位 村田沙耶香さん「生命式」&「コンビニ人間」
いやぁ面白かったです。それぞれの作品に登場するもの、これは非常識なのか狂気なのかフェチなのか・・・。冒頭からの二作「生命式」「素敵な素材」が特にパンチが効いていて最初は面白くも少し引き気味でしたが、作者の世界に慣れてきたのか他の作品は心地よく読めました。最後の「街を食べる」「孵化」なんてもうニマニマしっぱなし。世に言われる常識に、意味なんて実は無いのかも・・・、でも、社会で生きていく為にはその理解が不可欠。そして自分の中にも小さな狂気がいる。ある種ここまでのデジタル音痴や方向音痴、おっちょこちょい、子供っぽさを孕んでいるのも狂気だ。恥ずべきと感じていましたが、読後は少しだけ愛おしく感じることができました。
ということで、初めて読んだ村田沙耶香さんがとても新鮮で面白かったので、むしろこっちを先に読んでおくのがもっぱらなはずの「コンビニ人間」も読んでみました。2016年芥川賞受賞作。「生命式」の「孵化」が好きだったので、これも同じ路線でとても面白かった。たしかに主人公の思考や振舞は狂気と思える節もある、でも、やっぱり本書でも思う、そんな一面、自分にもあると。思い出したのは漫画「働きマン」の一節、主人公が男と別れた翌朝呟く「仕事に救われる朝もあるから」。自分もそう、私生活がぐちゃぐちゃな時はコンビニ人間的働きマンになって救われていたことが結構、いやかなりある。主人公の気持ちはよくわかる。清々しい。そう感じる故、終わり方も私にはハッピーエンドと感じられました。でじきち、読書メーターやってるのですが、そこに書かれている感想を見ると、色々な感じ方があって面白いです。
第2位 辻村深月さん「かがみの孤城」
12月、妻と長男が映画に行ってきました。長男がえらく感動して、もう一度パパとも行きたいと言う。「え、そんなに?」と、まず上巻を読んでみました。面白い!個人的にはマサムネ推し。「お疲れ」の台詞が痺れました。ウレシノも好き。愛すべきウレシノが今まで私の周りにもいたし、自分の中にもいた。「喜多嶋先生が鍵?同じ中学出身なんだ、キレイで短い髪が活発な印象…。冒頭の転入生のエピソードも臭うなぁ…」と伏線と思しき場所を読み返していると、妻が「それくらいにして、素直に映画で驚く方がいいよ!」と。「たしかに!そうしよう。そして、映画を観てから下巻を読もう。贅沢な楽しみ方!」と思った私だったのですが…我慢できず、息子との約束の映画館までの電車で読んでしまいました。でも、結果、読んでから映画観て良かった!結末を知っているからこそ、途中の伏線シーンで泣きそうになったり。登場人物の描写も小説が丁寧だから、映画で感情移入もすごくできました。それにしても本作の、複数の大きな伏線回収の感動的なこと。本屋大賞取るわけだ(2018年)。長男よ、こんな良い作品を教えてくれて、そして映画に誘ってくれて有難う。最後は涙。なんだか少し涙脆くなった。仕事納めからの映画で良い冬休みのスタートになった、記憶に残る読書になりました。
第1位 小川糸さん「ライオンのおやつ」
うわぁ、良い物語を読んだ・・・。なんだろう、文章が優しくて綺麗で安心できて、比喩表現がコクンとしっくりくる。「過去は生ゴミ、未来もわからない、だからこそ今に集中する」自己啓発やビジネス書で、頭で理解させられる事です。他方、心でその事を感じることができるのが物語の凄さ。ドシンと胸にきました。今の当たり前が有難い事も。こんなホスピスがあれば素敵だなぁ。死は最大級のオーガニズム、そうなら良いな。死が近づくにつれ先立った家族の存在が近くなる、それもそうだろうな。終盤は感動が瀬戸内の波の様に押し寄せ、鳥肌が止まらなかったです。2020年本屋大賞は第2位でしたが、2022年でじきち的BEST第1位です。小川糸さんも初めて読みました。これからまた他の作品にも出逢えるのが楽しみです。
というわけで、でじきち的2022年BEST本(小説)でした。またこれからもお気に入り本の紹介、していこうと思います!ではまた。